茶書一覧|歴史史料から茶の湯を紐解く|茶道用語|茶道辞典
- ewatanabe1952

- 2022年12月24日
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更新日:2 日前
茶道辞典

■ 茶道用語 ■
茶書|一覧
❚ 目次
01.茶書 ――
01.茶書 ――
01.茶書 ――
01.茶書 ――
01.茶書 ――
❚ 茶書 ―用語―
戯文
読み:ぎぶん 漢代に発達した、風刺や滑稽さを含んだ短編の文芸作品。 庶民の生活や時代の風潮を描いた文学形式で、形式にとらわれず自由な表現が特徴。 『僮約』もその一例であり、文学的価値と歴史資料としての価値を兼ね備える。
僮約
読み:どうやく 漢代に成立したとされる戯文で、奴隷契約の内容を題材とした文学的な文書。 王褒が著したとされ、当時の庶民生活が生き生きと描かれている。 茶の売買や調理法、茶道具の使用などが記されており、茶文化史上の重要文献である。
寓話
読み:ぐうわ
仏教説話集
読み:ぶっきょうせつわしゅう
勅撰史書
読み:ちょくせんしょし
❚ 茶書 ―用語―
神農本草経
読み:しんのうほんぞうきょう 著者: 中国最古の本草書(医学書)。 その名は中国伝説の三皇五帝の一人で医療の祖とされる「神農」に由来する。 1年の年数に合わせ365品の薬物を「上品(120種)=養命薬」「中品(120種)=養性薬」「下品(125種)=治病薬」と薬効別に分類し記している。 中国医学において『黄帝内経』『傷寒雑病論』とともに、三大古典の1つとされる。
茶経
読み:ちゃけい 著者: 唐代の文筆家『陸羽』によって唐代に編纂された世界最古の茶専門書。全3巻10章の構成で、茶の起源・栽培・製法・器具・点て方・飲み方などを体系的にまとめています。茶を単なる嗜好品ではなく、文化・芸術・精神修養の対象と位置づけた点で画期的であり、後の日本の茶道にも大きな影響を与えました。。
公事根源
読み:くじこんげん 著者: 応永二九年(1422年)頃に一条兼良が著した室町時代の有職故実書。室町時代の宮中の儀式や行事の起源や沿革を記した書物。
大般若経
読み:だいはんにゃきょう 著者: 仏教の智慧「般若」の教えを説いた全600巻に及ぶ大乗仏教の根本経典です。唐の玄奘三蔵が訳出し、日本では国家鎮護・災厄除けの祈祷に用いられました。特に「大般若転読法要」は、経巻を勢いよく繰ることで加護を願う儀式として現代にも伝わります。「空」の思想は茶道や禅とも深く関わり、今なお精神文化に大きな影響を与えています。
日吉社神道秘密記
読み:ひよししゃしんどうひみつき 著者: 天正10年(1582年)に日吉大社の神職『祝部行丸』によって記された、日吉社に伝わる神道儀礼や信仰、歴史をまとめた記録。特に、『最澄』が唐より帰国後、比叡山の麓に茶園を開いたという記述があり、これは日本における茶の栽培に関する最古級の文献記録として注目されています。――。
菅家後集
読み:かんけこうしゅう 著者: 菅原道真』によって編まれた漢詩集で、彼の左遷後の心情や風景が詠まれている。茶に関する記述がある最古級の日本文献としても重要。
日本後紀
読み:にほんこうき 著者:
源氏物語
読み:げんじものがたり 著者:
喫茶養生記
読み:きっさようじょうき 著者: 1211年に『栄西』によって著された日本最古の茶専門書。茶の効能、製法、薬効などを仏教医学的観点から記し、武士や僧侶に茶の重要性を説いた。上下二巻構成。
吾妻鏡
読み:―あづまかがみ 著者:
関東往還記
読み:かんとうおうかんき 著者: 真言律宗総本山『西大寺』の第一世長老『叡尊』が、弘長二年(1262年)に鎌倉へ赴いた際の旅の記録。弟子の『性海』により記されたもので、旅の行程や「諸茶」などが記され、当時の茶文化を知る上での重要史料である。。
異性庭訓往来
読み:いせいていきんおうらい 著者: 南北朝時代に『虎関師錬』によって著された往来物。礼法や知識をまとめた教養書であり、当時の銘茶産地が記されている。寺院を中心とした茶園の広がりや、各地における茶文化の浸透を裏付ける資料のひとつ。
沙石集
読み:しゃせきしゅう 著者:
太平記
読み:たいへいき 著者: 南北朝時代の動乱を描いた軍記物語。全40巻。作者は未詳ながら、貴族や武士の逸話、戦乱、風俗などを広く伝える貴重な史料。『佐々木道誉』の華麗な「闘茶会」の描写でも知られる。
正徹物語
読み:しょうてつものがたり 著者:
君台観左右帳記
読み:くんだいかんそうちょうき 著者: 室町時代中期に同朋衆『能阿弥」によって記された、書院飾りや道具の取り合わせに関する3部構成からなる指南書です。将軍の御成など格式ある場での飾り方を、君(主人)・台(台子)・観(鑑賞)といった視点から体系化しており、会所飾りや茶の湯の成立に大きな影響を与えました。数寄の精神や美の基準を示す重要な文化史料です。
喫茶往来
読み:きっさおうらい 著者:
心の文
読み:こころのふみ 村田珠光が弟子・古市澄胤に宛てた手紙。茶の湯における精神性や美意識、道具観などが端的に記されており、「わび茶」の根本理念を読み取ることができる貴重な史料。
徒然草
読み:つれづれぐさ 鎌倉時代の『兼好法師』によって書かれた随筆で、日本三大随筆の一つに数えられます。約240段から成り、無常観や人生観、自然、人情、風雅の心などを平明な文体で綴り、深い思想と美意識が表現されています。武士や公家、庶民の暮らしまで幅広く描かれ、時代を超えて多くの人々に親しまれてきた名著です。
江岑夏書
読み:こうしんげがき 著者: 『表千家四代/江岑宗左』自筆の茶書(上下二巻)。千家の茶の湯の伝承や利休の事績をまとめた記録。利休や少庵、宗旦に関する逸話、道具、作法などが記され、千家茶道の基礎資料として重視されている。寛文二年(1662)から翌年七月にかけて、とくに『夏安居 (陰暦の四月十六日から七月十五日まで僧がこもって修行をする期間)』に記されたため「夏書」と呼ばれる。
隔蓂記
読み:かくめいき 著者: 江戸時代初期の臨済宗僧・鳳林承章が記した日記で、寛永年間を中心に約40年にわたる朝廷・幕府・寺社の出来事を詳細に記録している。後水尾天皇との親交も深く、宮中の動向や文化的風俗が綴られており、当時の政治・宗教・文化を知る第一級の史料として高く評価されている。
茶器名物図彙
読み:ちゃきめいぶつずい 著者: 草間直方によって著された茶道具名物集。古今の名器・逸品を絵と解説でまとめ、茶人たちの研究資料として重宝された。。
古今名物類聚
読み:ここんめいぶつるいじゅ 著者: 松平不昧が自身の蔵品をもとに刊行した名物茶道具の図鑑。分類と図解により、茶道具の評価基準を体系化しようとした画期的な書。。
山上宗二記
読み:やまのうえそうじき 著者: 千利休の高弟、『山上宗二』が記した茶道の心得書で、安土桃山時代の茶の湯を知る上で極めて重要な資料です。利休の教えや道具に対する考え方、茶の湯の精神を率直に綴っており、「茶湯者覚悟十体」などは茶人の心構えを示す代表的な一文とされています。宗二の個性的な視点と当時の茶風を伝える内容は、現在も茶道の学びにおいて貴重な指針となっています。
茶湯一会集
読み:ちゃとういちえしゅう 著者: 井伊直弼(1815–1860)が著した茶道書で、茶の湯における心得や精神を簡潔に記しています。中でも「一期一会」の語を明確に説いたことで知られ、茶会はその一瞬に全力を尽くすべき貴重な出会いであると説きました。実践的な心得と精神性が平易な文体でまとめられており、現代の茶人にも広く親しまれています。直弼の深い茶道観をうかがえる貴重な著作です。。


