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1-3|利休の師|01.利休の出自|千宗易利休|抛筌斎

全10回 抛筌斎 千宗易 利休



千利休の人物イラストと掛物「利休の出自」を組み合わせた構成で、武野紹鷗から受け継いだわび茶の系譜を示す冒頭画像。


利休の出自

― 利休の師 ―






❚ 多様な師との出会いが育んだ茶の道

千利休*が生涯にわたり学びを受けた師は、――茶の湯――――参禅**――の両面にわたります。



利休は一人の師に限定されることなく、茶道・禅・芸術的教養において複数の人物から影響を受けており、それぞれが利休の思想と美意識の形成に深く寄与しました。











❚ 茶の湯大成へ道

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茶道:北向道陳|1504年―1562年

……… 利休の最初の茶の湯の師とされ、教養人として堺町衆の文化的中心にいた人物。

教養・文芸・作法など、茶道を広く町人文化として定着させる基盤を示しました。



茶道:武野紹鷗|1502年―1555年

……… 堺の町人でありながら、村田珠光*の流れをくむ茶の湯を継承し、「わび**」の精神を深めた人物。

利休にとって最も大きな茶の湯の師とされています。















❚ 茶の湯のこころ

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参禅:大徳寺**九十世|大林宗套|1480年―1568年

……… 利休の初期の参禅の師。

仏教的な死生観と「無常」の教えを通して、静寂の中に真理を求める心を利休に示しました。



参禅:大徳寺百七世|笑嶺宗訢|1490年―1568年

……… 大林宗套に続き、利休が深く参じた禅僧**

禅の理を日常に見出す心法は、利休の――日常を茶に昇華する――思想に強く影響を与えたとされます。



参禅:大徳寺百十七世|古渓宗陳|1532年―1597年

……… 利休の晩年に参じた師であり、利休に最も影響を与えた禅僧の一人。













❚ 利休の茶風を形づくったもの

利休の茶の湯は、師匠たちとの関わりの中で構築された学びの総体といえます。



武野紹鷗に学んだ――わび――

北向道陳から得た――町人文化の教養――

大徳寺の禅僧から授かった――無常と静寂――



これらの教えが利休の思想の礎をなしました。



単なる作法ではなく、精神の在り方としての茶の湯は、こうした多様な師の存在によって鍛えられたのです。











❚ 次回は……

次回は「1-4. 利休の門下|01.利休の出自」と題し、千利休の教えを受け継いだ門弟たちに焦点を当て、彼らがどのように利休の茶の湯を継承し、後世へと広めていったのかを紹介していきます。








登場人物


  • 千利休|せん・りきゅう

……… 天下三宗匠|千家開祖|抛筌斎|千宗易|1522年―1591年


  • 村田珠光

………











用語解説


  • 参禅

………


  • わび

………


  • 大徳寺

………


  • 禅僧

………











商品カテゴリー
茶道具|中古道具市
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