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7-1|利休百首とは?|07.利休百首|千宗易利休|抛筌斎

更新日:9月16日

全10回 抛筌斎 千宗易 利休



千利休の人物イラストと掛物「利休百首とは?」を組み合わせた構成で、教訓詩としての利休百首を解説する冒頭画像。


利休百首

― 利休百首とは? ―






❚ 茶道を文字から学ぶ

「利休百首」では、千利休*の茶道の精神や作法の心得を唱えた――利休百首――をご紹介します。



茶道の教えをわかりやすく伝えるために、利休の思想を――三十一文字――の和歌**として百首にまとめた「利休百首」は、茶の湯の修練者にとって重要な指針となっています。



その内容を紐解くことで、利休の教えがより身近なものとなるでしょう。










❚ 利休百首とは?

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利休百首」または「利休道歌」と呼ばれるこの和歌集は、利休が――茶道の精神――や――作法の心得――を茶の湯の修練者にわかりやすく伝えるために一句三十一文字の和歌にまとめたものです。



​しかし「利休百首(利休道歌)」のすべての首が利休の作であると断言できる史料はなく、今日に伝わる「利休百首(利休道歌)」は裏千家十一代/玄々斎精中宗室*が整理・編集し、体系化したものとされています。



また、「利休百首」と同様に以下の茶人たちも茶の教えを和歌形式で後世に伝えています。



・武野紹鴎*による『紹鴎茶湯百首』 ・片桐石州*による『石州三百箇条』 ・小堀遠州*による『遠州茶湯百首』











❚ 法護普須磨 (反古襖)

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裏千家十一代/玄々斎精中宗室は裏千家**/今日庵**にある茶室『咄々斎**』茶道口**にあたり、大炉の間との境の半間の襖四枚に、点前作法の種別や道具の扱いについて自筆で書き詰めました。



この襖には――利休居士教諭百首歌――と題して百首を記し、終わりには以下の自身の和歌を添えています。



『以心伝心教外別伝不立文字 拍は鳴る敲は響く鉦の躰』 訳) 教えとは、心で伝えるもので、言葉や文字ではない、この身は、拍てば鳴り、敲(たた)けば響く鐘のようなものである。



そして――於 抛筌斎** 不忘宗室**――と署名を加えています。



なおこの襖は「法護普須磨 (反古襖)**」称され、今日も大切に保存されています。

​​













❚ 利休からの伝言

「利休百首」は、利休の精神を後世に伝えるために整えられた和歌形式の教えです。



その成立には玄々斎の尽力があり、実際の内容は江戸後期の茶道観も色濃く反映されています。



それでもなお、――心を尽くす――――日々の修練を怠らぬ――など、利休の本意を感じさせる一首一首は、今日の茶人にも大きな示唆を与えています。












❚ 次回は・・・

次回の「7-2|一首~十九首|07.利休百首」では、利休百首の第1首から第19首までの歌をひとつひとつ読み解きながら、そこに込められた教訓や利休の美意識を紹介していきます。











登場人物


  • 千利休|せん・りきゅう

……… 天下三宗匠|千家開祖|抛筌斎|千宗易|1522年―1591年


  • 玄々斎精中宗室|げんげんさいせいちゅうそうしつ

……… 。


  • 武野紹鴎|たけの・じょうおう

……… 。


  • 片桐石州|かたぎり・せきしゅう

……… 。


  • 小堀遠州|こぼり・えんしゅう

……… 。










  

用語解説


  • 裏千家|うらせんけ

……… 。


  • 今日庵|こんにちあん

……… 。


  • 咄々斎|とつとつさい

……… 。


  • 茶道口|さどうぐち

……… 。


  • 抛筌斎|ほうせんさい

……… 。


  • 不忘宗室|ふぼうそうしつ

……… 。


  • 法護普須磨|ほごふすま

……… 反古襖とも。











商品カテゴリー
茶道具|中古道具市
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