1-1|特集|茶道とは|茶道の基本とその役割|はじめの一歩
- ewatanabe1952

- 2022年1月31日
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特集記事

■ はじめの一歩 ■
茶道
❚ 茶道とは
茶道とは、今からおよそ400年前の安土桃山時代(1573-1603)頃に活躍した茶祖・千家開祖/抛筌斎千宗易利休(1522-1591)によって大成された日本固有の伝統文化です。
千家開祖/抛筌斎千宗易利休はそれまで貴族や武家など限られた一部の上流階級で茶の効用(薬用)や社交ために嗜まれていた茶の文化に、「わび・さび」という「禅」の精神を取り入れ、「精神教養」の場として昇華しました。
茶を飲む行為に心の静けさと万物への感謝を見出し、人と人が向き合い、調和し、心を磨く「精神の道」としての茶道を築き上げたのです。
茶道は、ただお茶を点てて飲むための作法ではなく、自然や季節の移ろいを感じ、心を養う「道」として今日に受け継がれています。
❚ 茶道の美学
茶道では、茶室の設えや茶道具の選び方、亭主と客のやり取りまで、すべてに意味と美意識が込められています。
茶室の空間、掛物や花、道具の選定などそのすべが、心を落ち着け、相手への敬意を映す大切な「設え」となります。
また所作や姿勢、挨拶、言葉遣いといった振る舞は相手への思いやりと、自分の心の在り方を映す大切な表現です。
また茶道には「生涯修練」という考えがあり、学びに終わりはありません。
茶道では一度にすべてを覚えることが学びではなく、茶道の稽古の時間だけでなく、日常のさまざまな時間も学びの一部であると唱えています。
❚ 現代社会と茶道
茶道の精神は日本文化全体にも深く根付いています。
「わび・さび」の美意識や、相手を思いやる所作の数々は、今日の日本人の価値観や行動様式の中にも受け継がれています。
また、茶道は日本国内だけでなく、海外でも日本文化を象徴する伝統芸術として高く評価され、国際文化交流の場で紹介されることも多く、異文化理解、礼節教育、精神修養の手段として世界に広まっています。
時代を超えて受け継がれてきた一服の茶は、自身の心の落ち着きをもたらし、忙しい日々の中で心の静けさと豊かさをもたらす「心の道」ともいえます。


